暑くても寒くても|マインドフルネスによる気候ストレスマネジメント

hot&cold-mindfulness マインドフルネス

この記事の要約

マインドフルネスが気候の変化に有効な理由
変化の受容: 自然の摂理として変化を受け入れ、心の柔軟性を養う。
・今この瞬間に注意を向ける: 過去や未来の心配を手放し、今の感覚に意識を向けることで心の安定を得る。
価値判断をしない: どんな状況も良し悪しではなく、ただあるがままに受け入れる。
・心の反応への気づき: 思考や感情のパターンに気付き、ネガティブなループから抜け出す。
・身体感覚への気づき: 身体の感覚に意識を向けることで、変化をより深く感じ、受け入れる。

マインドフルネス瞑想の実践方法
・呼吸瞑想: 呼吸に意識を集中し、他の思考を手放す。
・歩行瞑想: 歩く動作に意識を集中し、体の感覚や周囲の環境を感じる。

気候変化にマインドフルネスを実践するメリット
ストレス軽減: 気候の変化によるストレスを軽減し、心の安定を図る。
・心の成長: 変化を受け入れることで、心の柔軟性やレジリエンスを高める。
・自然との一体感: 自然の変化をより深く感じ、感謝の気持ちを持つことができる。
・生活の質向上: 日々の何気ない生活を深く感じることで、より豊かな人生を送ることができる。

はじめに

昨今の日本では夏の暑さと冬の寒さが極端となり、またその間にある春と秋が体感的に短くなっていることは、多くの国民が感じていることだろう。
これにより、ついこの間まで暑かったのに、いきなり寒くなったという現象が生じている。
気候の急激な変化は、私たちの身体的・精神的健康に大きな影響を与える可能性がある。
特に、季節の変わり目や突然の気温の変化は、ストレスや不安を引き起こす要因となりうる。
本記事では、気候の急激な変化が起きると生じるストレス反応を軽減するためのマインドフルネスの活用方法について解説していく。

なぜ気温変化にマインドフルネスなのか

変化の受容:自然の気づき

気候の変化は自然の一部であり、私たちのコントロールを超えたものである。
マインドフルネスの実践は、事実をありのままに見るという特徴を持つ。
実践を通して、コントロール不能であること、自然の偉大さという事実を受け入れることは、変化に対する柔軟性を養ってくれる。
そして、変化を受容するということは、変化を感じられるということでもある。
それは私たちの心や体も常に変わりゆき、不快な感覚も永続しないという気づきに繋がることもある。
また、四季のある日本の豊かな自然に対する尊さや感謝の念が生じるかもしれない。
そうした気づきを得ることで、個人としての成長のきっかけにもなると考える。

価値判断をせずに今この瞬間に焦点を当てる

マインドフルネスは、過去や未来への思考を手放し、今この瞬間に焦点を当てる実践である。
そこには価値判断は存在しない。どんな瞬間でもただそれを淡々と受け入れていく。
今この瞬間を感じることで、確実に存在する「受け入れる場」を感じる経験を感じられることがある。
そこはいつでも戻れる場であり、いつでも優しく無条件に自分を受け容れてくれる場である。
マインドフルネスの実践を行うことで、どんな状況でも自分がしっかり存在しているという安心感を感じられる。
それは気候の変化に伴う不快感を軽減することに繋がる。

こころの反応への気づき

価値判断をせずに今この瞬間に意識を向けると、自分がいかに様々な価値観やフィルターを通して現実を見ていたかに気が付くことがある。
これは人間の自然な心理的な機能ではあるが、こうした無自覚の思考の偏りはバイアスとも呼ばれ、ときに私たちの意思決定を誤った方向に導き、苦痛をもたらす思考のループに陥れることもある。
気候の変化はこうした不快な思考を誘発しやすく、私たちが無自覚に反応をしていることがあるかもしれない。
「暑い」「寒い」「じめじめする」という反応が口に出ていないだろうか。
それは正直な感想かもしれない。ただ、それを周囲の人に伝えることにはどれほどの意味があるだろうか。その不快感は他者にも伝わり、さらに強固なものとして不快な反応が強まっていく。
こうした時にマインドフルネスの実践を行うことで、自分がどのような反応をしているのかに気づくことができれば、不快のループを自分の中で止めることができる。それは周囲の人の不快感の軽減にもつながり、対人関係にも良い影響を与える。

身体感覚への気づき

気候の変化に伴う身体感覚(寒さ、暑さ、湿度など)に意識的に注意を向けることは、マインドフルネスの実践としても大切なこととなる。
大切なのはその変化により、どのような感覚が生じるかを価値判断せずにじっくり味わうこと。すこし不快な感覚でも、それぞれの身体の部位や呼吸の感覚に意識を向けることで、今まで得られなかった感覚や感覚の変化を見つけられるかもしれない。その気づきこそが、日々を豊かにしてくれるマインドフルな気づきといえる。
また、不快感は意識を向け続けることで形を変えていくことがある。もし、その不快感と向き合えるならば、それを観察してみてどのような変化が生じるかに意識を向けてみるといいかもしれない。
もちろん、これは無理のない範囲で行う必要がある。自分の身体の安全を一番に考えて実践を行っていくことが重要だ。

気候の変化に動じないマインドフルネス瞑想のやり方

瞑想実践の重要性

マインドフルネス瞑想の実践を通して、心身の気づき、変化を受容することで、気候の変化から生じるストレスを軽減することができる。そしてそれは今すぐに始めることができる。
気候の変化ストレスに対するマインドフルネス瞑想は、ここで紹介する呼吸瞑想や歩行瞑想を行うことで日常生活の中でも気軽に実践していくことができる。
※いずれの方法も身体の危険を感じたら中断し、身の安全を最優先で確保すること。

呼吸瞑想

呼吸瞑想のやり方
・自分の呼吸に意識を向けます。
(息を吸う感覚、吐く感覚。鼻を通る行きの感覚。肺に取り込まれていく空気の感覚。お腹が膨らみしぼんでいく感覚など、呼吸を感じやすい部分を選び意識を向ける)
・呼吸をコントロールする必要はありません。ありのままの呼吸を感じてみます。
・途中で意識が呼吸以外に向いた場合は、そのことに対する価値判断をせずに淡々と再び呼吸に戻ります。
・何かをしなければいけない、自分以外の他者のことを考えるなどの思考も全て手放します。それを脇に置いたまま呼吸に注目し続けます。
・難しければ、「出ていく、入る」「膨らむ、しぼむ」という呼吸に伴う感覚を実況中継するのもひとつのやり方です。
・気温や湿度、天気に関する不快感に気が付いたら、その感覚が生じていることを認め、その感覚に対する価値判断をせずに淡々と自分の呼吸に戻っていきます。
・その不快感に焦点を当て、じっくり観察しても良いかもしれません。どのような感覚が生じているか、どのような思考が生じているかを観察し、それがどのように変化していくかを興味を持って観察してもいいでしょう。不快感が強まったらいつでも呼吸に戻ってください。

・どんなときでも呼吸はそこに存在し続けます。
・そして、呼吸はいつでも戻れる場所として存在し続けます。
・そこに戻ることで、周囲がどのように変化していても、動じずに今この瞬間に生きることが可能となります。

歩行瞑想

気候の変化を感じる時はどのようなときだろうか。
天気予報でその変化を知ることがあるかもしれないが、実際に体感するのは屋外に出たときではないか。
その気候の変化を感じたときには自然に行っている動作を通して、それを深く感じる瞑想を行うことが有効となる。
本記事では歩行瞑想を紹介する。

歩行瞑想やり方
・立ち止まった自分の足の感覚に注意を向ける。足の指、足の裏、足の甲、それぞれの感覚を観察する。
・ゆっくりと一歩ずつ踏み出してみる。かかとから地面に着地し、足の裏がつき、つま先で蹴り上げていくという一連の流れを感じてみる。地面の感覚も感じてみる。
・一度立ち止まり、足の感覚を感じてみる。感覚の変化があればそれも感じてみる。
・再び歩みを始める。次は腰から下の脚に注意を向ける。
・立ち止まり脚の感覚を感じてみる。
・再度歩みを始める。次は全身に注意を向ける。上半身、腕、首、頭の動き、そして下半身の動きも含め全身の動きを注意深く感じてみる
・地面の感触、空気の香りを感じる、周囲の音といった感覚にも注意を向けてみる。
・立ち止まり、体の感覚に注意を向ける。最後に呼吸に注意を向ける。

・注意がそれても何度でも注意を向けている対象に注意を戻していく。
・不快な感覚が生じても、淡々と注意の対象に意識を向け続ける。
・歩くペースは個人の取り組みやすい速度で良い。

普段何気なく行っている歩くという動作に意識を向けることで、そこにどのような感覚が生じているかを感じとることができる。今まで気づかなかった感覚や五感で感じられる気づきがあるかもしれない。
それは、今この瞬間に存在することにつながり、不快感などは存在はするかもしれないが、取り合わなくても良いものとなっていく。
歩行瞑想は普段の生活の中で歩く場面ならばいつでも行うことができる。どんな短い距離でもそれは可能である。

これらの実践により、身体感覚、心理面の反応への気づきを高め、気候変化による不快感を客観的に観察し、受け流す能力が養われていく。

まとめ

気候の急激な変化は、私たちの日常生活や心身の健康に大きな影響を与える可能性がある。
しかし、マインドフルネスの実践を通じて、これらの変化に対する心構えを養うことで、効果的なストレスマネジメントを行うことが可能である。
今この瞬間に注意を向け、身体感覚、心の状態への気づきを持ち、環境の変化を価値判断をせずに客観的に観察する能力を培うことで、気候変化に対するレジリエンスを高めることができる。

せっかく日本という四季が豊かな国に生きているのであれば、じっくりそれを感じることはとても価値ある行動となるだろう。
四季は肌で感じる気温以外にも、視覚、聴覚、嗅覚、味覚と五感で深く味わうことが可能である。
それらへの気づきを得ることで、気候の変化も素晴らしい自然現象として受け入れることができるのではないか。
四季があるのは地球が生きているからともいえる。変わりゆく季節を感じながら瞑想実践をすることで地球と一体になれる。そんな素晴らしさや感謝の気持ちを感じながら日々を生きることができれば、私たちの日常はより輝いていく。
マインドフルネスは日々の生活の中に取り入れられることでその効果を発揮する。
気候の変化への適応力を身に着ける実践は、人生の質も高めてくれるだろう。

スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました